「ダウントン・アビー」ではいわゆる“憎まれ役”であるトーマスの日本語吹替を担当するのが「SHERLOCK/シャーロック」のシャーロック・ホームズ役でもおなじみの、三上 哲さんです。 姑息なイジメや悪巧みを繰り返しつつもなぜか憎めない小悪党のトーマスを、三上さんならではの繊細な演技で人間味豊かに演じてくださっています。内面に複雑な感情を抱えるトーマスを演じる上での心構えや作品への想い、キャラクターの魅力などを伺いました。
三上 哲 Satoshi Mikami / トーマス役
1968年6月8日生まれ 東京都出身。TVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」(シャーロック・ホームズ)、映画『スター・トレック・イントゥ・ダークネス』(ジョン・ハリソン)、映画『僕が星になるまえに』(ジェームズ)、TVシリーズ「コバート・アフェア」(ロサビ)、「ユーリカ~地図にない街~ シーズン4」(トレバー・グラント)、「ロイヤル・ペインズ~救命医ハンク~ シーズン4」(ラファ)
今回のトーマス役吹替のお仕事は、どのような形でお話があったのでしょうか?三上さんがキャスティングされた理由など伺われていますか?
選ばれた理由は特に聞いてはいませんが、「SHERLOCK/シャーロック」の放送後だったので、その影響もあったのかもしれません。
「ダウントン・アビー」作品全体についてのご感想をお願いします。
馴染みの薄い、貴族と使用人という世界に「なるほど」と感心したりしました。また移り変わる時代の中でそれぞれの価値観があり、その中での戦い? も興味深いです。
演じられているトーマスのキャラクターとしての魅力はどのようなところだと思われますか?
悪巧みや意地の悪さなど、クズなところもありますが、詰めが甘く小物感があって、何か憎めないところが魅力ですかね。意外に純粋なところもありますし…。
トーマス役を演じるときのポイントや心がけているとこがあれば教えてください。
ひどいことばかり言ったりやったりしていますが、仕事はできるし、プライドは持っているので、「品」は無くさないように心がけています。
演じられているトーマスの見所や個人的にお好きなシーンを教えてください。
策略を巡らして失敗したりするところが見所ですかね。好きなシーンは、あの嫌われ者のトーマスが泣くシーン。皆から嫌われていても強がっている彼の孤独が伝わってきました。
「SHERLOCK/シャーロック」以降、英国ドラマや、英国男子がブームになりました。三上さんが吹替えされている、シャーロック(ベネディクト・カンバーバッチ)は絶大な人気ですが、「ダウントン・アビー」のトーマスも皮肉屋で嫌味なキャラクターながら、とても人気があります。両作品で吹替えをされていて、周りの方やファンの方の反応はいかがですか?
観ている人も多く、周りの人からは、シャーロック、トーマス役共に、良く合っているねと言っていただけます。どちらの役も演じていて、とても楽しいです。
これから「ダウントン・アビー」をご覧になる皆さんへ向けてメッセージをお願いします。
貴族だけではなく、使用人の世界も描いていて、様々なエピソードが絡んできます。なので、何度も観て楽しんでください。トーマスにも注目してくださいね。
トーマスの複雑な感情を見事に表現される三上さんの演技は、シーズンを追う毎に深みを増します。シーズン3ではこれまでに見せなかった意外な一面も見せるトーマス。三上さんの声での表現は必聴です。ぜひシーズン1から通して、三上さんの演技にご注目ください!