1780年、英国王ジョージ3世が妻の誕生日を祝うために開いた舞踏会が始まりとされ、良家の子供が16歳~20歳でデビューする社交界へのお披露目パーティー。女王陛下に謁見した令嬢たちは、ここから一人前のレディとして社交界への参加が認められます。王族、貴族、上流階級の名家など爵位や称号を持つ人々が集う華やかな舞踏会に出席して、将来の伴侶を探すことはイギリス上流社会の令嬢たちには必須項目でした。フランスの宮廷サロンを始め爆発的に広がっていった風習ですが、明治時代の日本でも華族文化の促進で社交界を育てるため、鹿鳴館が作られ、華族の令嬢たちが集められました。 「ダウントン・アビー」にもついに社交界デビューのエピソードが登場!うら若いレディ ローズ・マクレアが、グランサム伯爵夫人コーラと共に女王陛下に謁見し、社交界デビューを飾ります。
デビューする令嬢は一目でわかるように白いドレスと羽飾りをつけます。
後ろから見るとこんな感じ。長いベールが美しいですね。
手に持っている白いブーケもお約束です。手袋ももちろん純白。
入り口で並び、名前が呼ばれるのを待ちます。
集まった令嬢たち。ヒソヒソ声でおしゃべり。初々しさに溢れ、とても可愛らしいですね!
大きなシャンデリアの下がる豪華な宮廷。ここにいるだけで緊張しそうです!
謁見の間には女王陛下と国王陛下が。
女王陛下の貫禄にはたじろいでしまいそう!
謁見の間へ向かうローズとコーラ。付き添いのコーラはデビュタントのローズより控えめな装いですがそれでも華やかで美しいですね!
さあ、もうすぐ名前を呼ばれて謁見です。ローズのドレスは裾がふんわりした可愛らしい形。
陛下の御前にて。さすがのローズも緊張気味!?
片膝を曲げて、レディらしくお辞儀をします。ほんの数十秒ですが、この謁見で初めてレディとして認められるのです。
★2014年、「ダウントン・アビー」を撮影しているハイクレア城でもデビュタント・ボールが開かれました!
英国貴族の伝統を受け継ぐこのお城で社交界デビューできたお嬢さんたち、
それは感動したことでしょうね。その模様はこちらで紹介されています。
女性なら思わず参加してみたくなる憧れの社交界デビュー。その風習は一旦は途切れましたが1991年に復活。パリにあるオテル・ド・クリヨンで開かれるこのイベントは、ドレスやジュエリーのハイブランドと提携するなど、よりファッショナブルなものになっているようです。昨今は貴族令嬢たちだけでなく資産家令嬢や世界的に有名なアーティスト・ミュージシャンのお嬢さんなども参加。ただし条件は厳しく、長身で容姿端麗、語学に堪能など、社交界デビューに相応しいものが求められるようです。